もう10月も終わりに近づいた。 早いなぁ。あっという間に年末が来るぞ。そんなことを思いながらも快晴で気分がいい。娘の蒲団を干す。朝飯はハムエッグにシチュー(の残り)と漬物に白いご飯。ご飯には海苔の佃煮が載っている。なんだか朝から豪華だねぇ。「そう?残り物ばっかりだけど」いえいえご謙遜。朝飯がウマイと今日も1日しっかり働けそうな気がする。 9時過ぎに出て東横線。昨日美術館で買った「対談集 岡本太郎 発言!」(2004年10月二玄社刊2310円)を読み始める。帯書きには「生きることは爆発だ。」とあるが、別にそんなかまさなくたって内容で充分ビックリ出来ますよ(^^;。 第一章はアヴァンギャルド芸術論。いきなり「現代の前衛とはなにか」という題で金子兜太氏・寺山修司氏と対談する。岡本太郎氏は前衛とは自身から溢れ出るエネルギーを具象化した活動で、たとえば”最新の流行”などすでにパターン化されたモードとは違うものだと述べる。寺山氏はなにか使命を持って前衛を意識するのはインチキだと言う。無目的に流れていく歴史にある力学を与えるのが前衛ではないか、ということを主張する。対談は漸次進んでいくものの岡本・寺山両氏の前衛論は微妙に合致せず、何度も繰り出される比喩からその解釈を金子氏が試みるもののなかなか上手くいかなかった。逆に金子氏の分析口調が官僚的だと噛み付いた寺山氏と金子氏が今度は論争を始めた。寺山氏の戯曲の仕事を「街のあんちゃんの芝居ごっこと変わらない」と批判的に述べる金子氏と寺山氏がかなり激しい言い合いを演じるが、岡本氏が結局は他の人からの評価ではなく、前衛とは自分自身の問題である、という当初の主張を繰り返すことで場はなんとなく収まってこの対談は終わっている。 面白くて仕方がない。 面と向かって自分の仕事を全否定されればさすがの寺山氏も冷静ではいられなかったようだ。金子氏を官僚的・形式的と批判した寺山氏のしゃべりが徐々にそれに近い様相を呈していく様子からも伝わってきた。そんな中、誰にどう批判されようが自分を貫き通せるのが真のアヴァンギャルドと主張する岡本氏は最後まで発言がブレなかった。 電車は反町駅に滑り込んだ。この続きが早く読みたい。そんなことを思いながら古書会館で仕事となった。大市会は終わったものの、最後の清算まで終了しないと完了というわけではない。今日も理事は全員出席で事業部長さんを中心に大市会後の仕事に当たっていた。もちろん今日は通常市会が開催されている。通常市会の運営に事業部長さんと広報理事さんは日常的に参加しており、3階で動かざること山の如しは理事長さんということになる・・・。 ワタシは事業部長さんから委託された古書ニュースに掲載する大市会への取り組みに関する文章を書き続けた。 大市が終わるとまずは古書ニュース。その次は初市会。明けて組合旅行の計画に春の良書市会の企画。そして最後の最後に総会準備が待っている。・・・なんだ全然ヒマなんてないじゃん・・・(^^;。 251024.jpg