ウチの商売に紙は欠かせない。

最も重要なのはグラシン紙。硫酸紙と呼ばれているものだ。新刊書店でも函入りのちょっと高級な本の場合、函と本の表紙がスレたりしないように保護紙の役割で掛かっている半透明紙。あれがグラシン。日本製紙というメーカーが作った硫酸紙の製品名を「グラシン」といい、他に作っているところがなくなってしまったこともあってそのままそう呼ばれている事情。”セロテープ”(製品名)と似ている。

で、このグラシン。ウチは本のカバーや帯の保護。函の保護などの用途として使っている。古本屋にとって帯はただのおまけでは終わらないものだ。特に文学書の場合、帯が付いているか付いていないか、もしくは、賞を取ったときに出た帯かそれより前に出た帯か、なんてことでその価値が大きく変わってくる。要は希少価値。帯は本の中で一番痛みやすい部分だから、稀少本の帯付きとなるととんでもない値段になることも珍しくない。帯付きと帯なしで20倍くらい値段が変わってくるようなこともあるから、本の取り扱いには注意してください。
ウチは前からの方針でカバー付の本にはほとんどこのグラシン紙をかけて本を保護している。当初は帯の保護を思ってのことだったが、最近はグラシンをかけないと売れないような気がしている(^^;。一種のオマジナイ。

そんなわけで、グラシン紙は結構使う。徐々に減ってくるためたまに補充しなければならなくなる次第。近所に小売してくれる紙屋さんが無いため、なくなるとクルマに乗ってグラシンを買いに行く。

オヤジが数日前、いつも使っている紙屋さんにグラシン2000枚を発注。それを半裁してもらう。ついでに梱包・発送時に使うクラフト紙(商品名・オリンパス)も3000枚注文。グラシン同様半裁してもらう。
午前中、引き取りに出た。道中はガラガラ。最近道がすいていることが多い。結構なことだけど、何でかな。道端に停めてお店まで走る。お会計は5万円ほど。これで1年くらいは使えるかしら。台車に乗った紙をクルマまで運び、荷台に載せた。紙も1枚ならペラペラで軽いけど、まとまると石のように重い。
空は快晴。汗ばむほど。クーラーをかけながらCDで平井堅を聴く。

倉庫に紙を置いて店に戻る。あとはせっせと仕事です。夕食でラッキョウ。スライスして酢味噌。これがビールに合う!
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