雨。

そろそろ冬も終わりなんだろうか。雨が上がれば春が近くなっていくような気もする。

朝飯を食べながら「のだめ」の第二日を見る。今回の主役はのだめちゃんだった。ただ、描かれていることは日本でやっていたことに似ていたような気がする。プレイヤーとしての成長は「伸びて」、「壁にぶつかって」、「悩んで」、「突き破ってまた伸びる」、の繰り返し。新しい環境で世界の実力を知れば、伸びる実力のある者ならそこでまた伸びる。壁を突き破るには強い意志と努力が必要だ。
この物語を支えているのは、千秋はのだめを、のだめは千秋を尊敬し、お互いその実力にあこがれている、というところだろうねぇ・・・。

登場する音楽が「クラシック」で、努力して伸びていく、という”近代”的なパターンを取っているからといって、この物語は古くさい話にはなっていない。扱っているモチーフや方法はクラシックでも、ちゃんとアレンジして新しい話に仕立て、大勢の読者(視聴者)を得たことは個人的に勇気づけられた。

古本の世界にもそういうところがあって、扱っている本はすべて過去に出された本なのだけど、組み合わせや見せ方次第で十分「新しさ」を表現することができる。世の中は一見進んだように見えるかもしれないが、人間の内面は驚くほど昔と変わらない。音楽でも映画でも小説でも、最近のものが必ずしも最良とは限らない。新しさを求めるあまり人間の理解できる範疇を越えた表現は、むしろ”過去”によって淘汰される。新しいものほど残らないことが多い。

最近は古本屋といえば新古書店を思い浮かべる方が一般的だと思っているけど、これからはそういう方にこそアピールできる古本屋が必要なんじゃないか、と考えている。大型新刊書店をいくら回っても置いてない本は古本屋が持っている。それをどうやって探しているお客様に確実に手渡せるのか、を考えるのが我々の仕事だ。方法にはこだわらない。現時点ではネットという方法を使うことでワタシの思う理想に近いことを実現できる、と思っている。店よりも自由に。目録よりも開けたものに・・・。

明日、店の外看板を取り外します。
1575歩 0.94km 16分 74.8kcal 1.2g
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