甘露日記

古本屋甘露日記 http://www.kanroshobo.com

2001年12月

年賀状

今頃になって年賀状を書いている(^^;。

毎年年賀状を書くのが遅くなるのを明古のクリスマス市で忙しいことを理由にしてきたのだが、今年は25日には完全に開放されているのだし、イイワケにはならない(^^;。どうしてこう年賀状を書くのが後回しになってしまうのだろう。

高校生の頃までは年賀状を書くのが楽しみだった。いろいろ図案を凝ったりしてプリントごっこを駆使した。そんなたいそうな内容ではなかったけど、あれこれと工夫して作るのが楽しかったのだろう。そういえばパソコンが普及してからはプリントごっこのCMも見なくなったなぁ。

昨日大掃除が終わってから書いても良かったのだけど、終わった終わったと発泡酒をぷしゅっと開けてしまったのが運の尽き(^^;。うまいうまいと飲み続けてたらもう年賀状を書こうなんていう気持ちは忘れてしまい、このあいだ録画しておいたキムタクの忠臣蔵を見入ってしまった(セリフに話言葉が混じりすぎてちょっと違和感があったな・・・)。

で、今日は朝から慌てて書き始めた。女房が「これアナタの分よ」と去年頂いた年賀状を整理して出しておいてくれたので、それを見て書く事にした。
年賀状を書くのは不得意になってしまったが、頂いた年賀状を見るのは好きだ。高校の頃の同級、大学での友人と先輩。当たり前のことだけど、皆さんワタシと同じように歳を取る。同年代の方々は結婚して子供が出来ましたと写真入りである。実はこのテの年賀状が大好きなのだ。

そうか、○○さんチのお子さんはもう幼稚園かぁ。とワタシが年賀状を書きながらつぶやくと「そうそう、この「子供が大きくなって家がコナゴナになりそうです」って書いてあるのがおっかしいよねー。」と女房。「ドレドレ、見せてー!」と走りこんでくるウチの子供たち二人。満面の笑顔の男の子二人の写真にナイスな手書きの一言コメント。イイね(^^)。
澄ました顔をして写っていても、楽しそうな満面の笑顔で写っていても、こうして写真入年賀状を受け取るとその家の幸せをお裾分け頂けたような気持ちになれる。

ひたっている場合ではなかった(^^;。早く書いて投函してこなければ・・・。

暗いニュース一色に塗られた一年も今日限り。来年こそは、という気持ちを皆さんが一斉に持てればきっと来年は明るい年になるでしょう。
今年も大変お世話になりました。来年もどうかよろしくお願いいたします。

大掃除

今年も大掃除がやってきた。

毎年恒例になった床Pタイルのワックスがけを朝から始めた。昨日までに床に散乱していた本は全て整理済みだ(^^)。
オヤジはこれまた恒例の正月用刺身を買いにクルマでちょっと離れた魚屋さんへ母親と一緒に出掛けた。昼すぎまではワタシひとりだ。これ幸いと先日たまたま掃除していて見つけた昔のCDをかけながら床を磨く。何を聞いたのかって?オフコースですよ。古すぎるとは思うけど、結局我々が帰るべき原点って歌謡曲を除いたらこのあたりになるんじゃないかなぁ。

聞いていると歌詞を結構覚えているものだ。口ずさんだりしていると歌が心に引っかかってくる。「生まれ来る子供たちのために」なんて曲は、盛んに聞いていた中・高生だったワタシにとって聞いてても意味なんてわからなかった。それが実際に子供を持った現在聞いてみると「君よ、愛する人を守りたまえ」なんて歌詞を小田和正氏のハイトーン・ヴォイスで歌い上げられると、ジンと心に突き刺さってしまうのだ。
この歌の中には「あの頃へ帰りたい」という歌詞もある。我々が帰りたがっている70年代を実際に形作った人たちもまた、彼らの原点へと帰りたがっている。
70年代にはまだ歌い上げられるべき愛があった。今こういう歌を歌える人はどこを探してもいない。いつの時代も「昔は良かった」ということなのだろうか。

ひとまず通路を先にワックスがけ終わった時点で昼飯。上でも女房が掃除しながらチェッカーズを聞いていた(^^;。
20代までに聞いていた曲は一生聞き続けることの出来る音楽になるという。最近もいい曲はあるけどCDを買うまでいかないなぁ。聞きたいな、とは思ってもレンタルで済んでしまう。繰り返し聞くのは意外に昔買ったレコードだったりCDだったり。
いざとなったら自分の原点にまで戻ればなんとかなる。そう思えなければ、きっと怖くて一歩だって前に進めないのだろう。

午後になってオヤジがやってきた。去年と違い、もう通路はワックスがけしてあったのですぐに中へ入ってこれた。昨日からの続きで拭き掃除。

外のガラスを拭いていたら3人さんから次々「今日はお休みですか?」と声を掛けられた。(^^;スイマセン、今年は終わってしまいました。

作業は15時過ぎには終了。甘露書房の今年の仕事は一巻の終わりとなった。

今日でおしまい

甘露書房の今年の店舗営業は今日まで。

オヤジは店の掃除のため、あちこちを拭きまくっている。ワタシは最後に残った未整理の本をやりながら店番。昨日が仕事納めなので結構お店にいらっしゃってくれるお客様が多いため。

持ち込みでの仕入れも数件。タテバの人がダンボール一箱お持込。最近はあまり出物がないらしく、持ってきてもらってもどうしようもないという事が多いのだけど、今日は「○○さんからここならいいんじゃないか、と紹介してもらったのでね」ということなので見てみた。うーん、でもやはり難しいなぁ(^^;。

タテバからはいくつかの伝説が生まれている。幻の本とまで評される荷風の「ふらんす物語」が発掘されたり、透谷の「楚囚の詩」が出てきたりと、そのレベルがハンパじゃないのだ。最近は世代交代が進み、回収した廃品の中にそういう名品が入っていることも、特に都市部ではなくなったようだ。出るのは使われてボロボロになった辞書や、カバーがヤケてしまった文庫など。数がいくらあってもどうしようもない本というのはこういう物の事を言う。
以前は回収業の人に出すときには、ちょっとカネになるものをおヒネリ程度混ぜて出すのが暗黙の了解だったようだが、今やどう見てもゴミしか出さないというのだからちょっと情けないよね(^^;。

今日の人は研究熱心で「お宅ではどんな本がイイの?」と聞かれた。本は今売れませんよ。と答えておいた(^^;。方便として言ってみたいセリフだが、ほとんど現実になっているところがマズイ。今日の本も期待できないのだけど、年末だし○○○円で買っておいた。

帰ってからオヤジが「そういえばオレのオヤジも彼らから売れもしない本をよく買ってたな。」と言う。あんまり売れそうもないと思ったのだろう。
そりゃあ爺ちゃんはなんてったってアナーキストなんだから、同志たる労働者諸君の味方でなくてどーすんの。とワタシが言う。
「彼らから買ってちゃんともうかった事がないから、オレはあんまり好きじゃないんだよね。」とオヤジ。なんだ、でもやっぱり買ってんじゃん(^^;。

今日でおしまいだということを知ってか知らずか、ご注文の電話数件。でももう金融機関が閉まっているから手続きしたくても出来ないのだよなぁ。ネットバンク決済にしても郵便局が休みでは発送できないし。

「発送は来年の4日となります」と伝えると、電話の向こう側で苦笑いが見えた。

いよいよ

年内営業は明日まで。

今日と明日は30日の床磨きに向けての片付けに当てる。
と言っても、未整理の本を値付けしたり愛書会均一として仕上げるだけなのだけど(^^;。
全く余裕で終わる予定が、昨日の仕入れでむしろ未整理本が増えてしまっている。大変だ。なかなか進まない作業。しかしあせってはいけない。着実に片付けを進めていく。

昨日の時点で出た捨てる本を、紐で縛って今日の朝出した。
川崎市でも東京都並に事業系ゴミは有料化へ向けて準備を進めている。段階的に進めていく意味で、現在は有料袋を購入してそこに入れて捨てるように指導された。45リットルもの大きな袋だから本を入れたらスゴイ重い(^^;。崩れないように紐でキツク十字に縛って出すと、ブロック塀のようにゴミ置き場に立ち上がった。
東京都が有料化したときにも思ったけど、ゴミ袋をわざわざ用意するという事は、ゴミ袋分だけゴミが増える事になる。有料化したいなら堂々とそう言えばイイのに、わざわざゴミを増やすようにするなんてバカらしくない?
巨大なウチの本のゴミを見て思ったこと。

そう、いまや本は捨てる時代。そんなこと言われなくてもご存知の人は多いはず。実は何を隠そう出版社と古本屋が一番本を捨てているのだ。もちろん、そこで捨てていい本と捨ててはいけない本をしっかり区別するのだけれど。
その価値判断がBックオフの台頭によって今は混乱している。新しくなければ駄目、という単純な価値判断しかもたないBックオフにとっては、たとえば江戸時代の貴重な版本などは古いだけのゴミとなる。まさに日本文化への冒涜だ。
貴重な本がゴミとならないために古本屋がいる。今まではそういい切れたのだが、世間の認識がBックオフ=古本屋となりつつある現在はそう言い切れなくなってしまった。世も末を通り越した感じだ。
断じて言っておきたいのだが、Bックオフは古本屋ではなくリサイクル屋である。それは恥ずかしげもなくTVで垂れ流されているCMを見れば一目瞭然。カバー剥がしや値段タグを付ける作業の早さを自慢する古書店などどこにもありはしない。

そんな傍若無人な企業を前に、既存の古書業界が打つ手なくただ立ち尽くしている。もともと古本屋にはそんな企業家に対抗する資本などないのだ。

結局、古本屋の手を通らなかった本はいいものもゴミとなってしまう可能性が増した。一番の被害者は良書となるのかもしれない。

仕入れ

市場は昨日で年内は終了。

やれやれ、あとは残っている本を片付けるだけでいいのかな?と思っていたら仕入れが入ってしまった(^^;。市場がないから買った本たちはここで年を越すことになる。

場所はご近所だし、おなじみのお客様だ。ナディアの後ろ座席をフラットにして軽く一杯ほど。それでも店に積み上げると結構な量になった。うちで買っていただいた本も当然含まれていたけど、他のお店のものもかなりある。単純にすごい読書量だな、と感心する。この方はずっと前から定期的にこうして溜まった本をウチに売ってくださっている。
本の9割は文学書。小説もあれば評論もある。ただし、この方は初版とかそういう付加価値的な要素はまったく考慮されないので、お値段的に高い本はほとんどない。
そういう本が積み上がっている光景というのは市場では日常のことだが、それは市場で見るから”ならない本”と打ち捨てられるわけで、実際の宅買いで水揚げされた本をならないとは言えない。このあたりが難しいところだ。

とはいえ、値段的にはならないにせよ、この本を全て読んでいるとしたらそれはそれですごい仕事量だと思う。人間の頭脳はこれだけ沢山の本をうまく記憶として畳み込み、自分の知識として、生きる糧として、時には人格として咀嚼する能力があるのだ。
この本の山を見ると、人間の脳は知識に対してとても貪欲なんだな、としみじみ感想が湧く。なんだか励みになった。

本の整理をしていたら、若い茶髪の女の子が二人、入ってくるなり棚を見ないで一目散に番台へ向かってくる。こういう場合大抵は買取りである。気が重い(^^;。「あのう、本を売りたいんですけど。」イヤな予感ほど当たる。それでは本を見せてください。と促すと、しゃれたバックから文庫が4冊出て来た(^^;。やはりネ。乱暴に扱われたらしく、発行はそれほど古くないのにカバーが曲がっていたり、逆さにカバーが掛けられたり。
ウチでは○○○円です。と値段を言うと「全部でですか?」と聞き返された。苦笑いしながら、どうぞお持ち帰り下さい。と言うと「いいです、それで。どうせ持って帰っても捨てるだけだし。」ウチはゴミ屋か?

(^^;ぜんぜん欲しくない本なのに変な義務感で無理矢理金額を搾り出しているのだが、そんな想いなど彼女たちには通じないらしい。こういう状況ってお互い不幸だよな(^^;。

年末の買い入れ風景二題。

年末

クリスマスも終わり、いよいよ年末だ。

ウチの店もそろそろ年末体制へ。といっても何が変わるわけでもないが、30日に床磨き+ワックスがけ作業があるため、買って運んできたままになっている品物をとりあえず何とかしなければならなくなるわけ。

圧倒的に売れていくよりも入ってくる本の方が多いというこのご時世。「入ってくるだけいいじゃないか」なんていうレベルではありませんので念のため(^^;。ウチのように売る為にしか買っていないにもかかわらずこれだけ本が溜まっていくということは、売るつもりもなくとりあえず買っている、という”生き方として古本屋を選択した人”のお店には、どれだけ本が溜まっているか想像もつかない。

やはり趣味と商売が近い人はこういう不況にも強いだろうな、と勝手に想像したりして。

積み上がっている本のうち、店に出せるのは実は僅かしかない。大体値付けが1000円以下の本は店に出しておいても売れていかない事を経験として知っているため、最初から古書展の均一として分類することにしている。余計に経費を掛けて古書展に出す以上は売り切る覚悟で値付けするように心がけているので、自然に付け値は安くなる。毎回ウチが愛書会展の均一棚に並べる本は”売り切れてもおかしくないくらい”非常に安い値付けをしているのですっ。(どうか買ってくださいな(^^;)
こうして毎回大量の均一本が生まれることになる。

(^^;最近店では売り上げが芳しくないのだけど、ご時世なのか単に時間つぶしに入って来ているとしか思えない人をかなり見かけるようになった。買うつもりがないなら入ってこなければいいのに、本屋なら何も言われないとでも思っているのだろーか。(^^;そりゃ、何も言いませんけども。

大学生風のお二人が店に入ってくる。なんだかバイトのお話を延々話しておられる。棚なんて見ているのか見ていないのか。時折棚の本を手に取られるのだけど、表紙さえ見ることもなくまた棚に戻された。その間も間断なくバイトの時給が高いとか安いとか話しておられる。たまたま店内に人が満ちていたのを察されたのか、それともここが本屋だったことにようやく気が付かれたのか、仲良く二人揃って出て行かれた。
別に本屋の中でしなくてもいいのではないだろうか。バイトの話なんて。

ご時世だなぁ、と思う。
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