甘露日記

古本屋甘露日記 http://www.kanroshobo.com

2003年04月

前日荷受け

先週に続き、今週も前日荷受け。

2トントラック3台分の限定本の口、カーゴ5台分の文学書の口、別にカーゴ4台強の文学書の口。大変な量と大変な高品質。パッと見ただけでもわかるくらい。これを明日までに仕分けて陳列するの?(^^;。

16時に集合すると、今日開催の市会が終わった直後だった。大量なので明日は先週に引き続きフロアすべてを使って市会を開催しなければならない。残置品の多さが気になっていた。おまけに控え室には他会出品の札がついた大量のダンボール箱が積み上がっている。このままでは身動きが取れない。ピンチである。

作業場の確保を最優先に考えた。終了した直後の市会片付けを手伝い、とにかく作業台をフラットにしなければ。ご迷惑をおかけします。申し訳ないです。

この口をここで広げ、この口はあそこに展開するよう指示を出す。実はこの決定は非常に重要で、明日の午前中の荷物・会場の状況がどうなっているかを予想・イメージしながら考えている。一旦広げてしまったら仕分が終わるまでその場所はふさがってしまうから。
大口ほど仕分に時間がかかるため、すぐ荷撒きしたい本口荷物を並べる場所に配置してはならない。これ鉄則。
2トン車3台分の荷物はエレベーター前の後半部分に広げはじめた。経営員主任は今日の作業開始から明日の作業終了までの全体の流れを把握しておかなければならない。そうでなければ判断も指示出しも出来ない。事業部の方といろいろ相談しながら方針を決定する。

ところが、結局は途中までで量が多すぎて荷物をすべて並べきれない。他にも仕分荷が増えてきたため、明日1日でこの量を仕分し切れないと判断。特選市会にふさわしい荷物を選び、他の荷物はカーゴに載せたまま端に寄せることにした。開けられなかったカーゴは12台で、他にダンボール箱は120ほど(^^;。

作業は順調にすすんだものの、今日だけで終わることはとても無理無理。幸い文学書の口が荷主さんのご協力もあってほとんど目処が付いていた。明日この荷物を縛ってしまえば荷撒きが始められる。助かった。

19時半までに床を掃除し、今日の作業は終了。夕飯をご馳走になり、帰宅。仕事をしているうちに2時。早く寝なきゃ・・・(^^;。

ひさしぶり

朝4時起き。シトシト雨。

いくらなんでも仕入れじゃありません(^^;。久しぶりにロッドを振りに多摩川へ。5時前から8時ころまで釣り。4回のアタリをもらったものの、釣り上げ(岸に寄せた)られたのは1匹のみ(^^;。ただし特大の70cmクラス。食いついた瞬間から走り出し、ロッドは半円を描き、リールのドラグが悲鳴を上げた。あわててフリースプールにするとコイは100mも一気に移動。重い。動かないと思っていたら産卵を控えているのか、お腹パンパンの魚体。迫力。すぐに離す。時に6:30。細かい雨が降り続いていた。

店に戻り、一渡り仕事をしたあと、朝飯を食べてからオヤジと二人で仕入れ2件に出発。10時過ぎに1件目。11時過ぎに2件目。クルマの荷台は一杯になった。
1件目でも2件目でもオヤジが奥様から言われていた言葉。「本を売るなら甘露さんに、と生前よく申しておりました。」お二人ともよく買いにいらっしゃっていただいたお客様だった。最近いらっしゃらないな、と思っていたら奥様からお電話で突然お知らせを受ける。

2件目のお宅では奥様といろいろとお話をした。「僕にとって本は命の次に大事なものなんだよ」と奥様にお話をしていたというご主人。本の保存状態がよいことはもちろん、全体の傾向にも品格があって評価する我々を唸らせる。当然、お出かけする先々で本屋を見るのがお好きで、ウチ以外のお店にもよく足を運んでいらしたそうだ。そんな方から「本を売るなら甘露さん」と言われていたのか・・・と思うと、ああ、オヤジはいい本屋なんだな、と思う。

帰り道は雨。安全運転。なんだかまとまった本の仕入れをするときには雨が多いような気がする。持っていた方の涙雨だろうか・・・。託された本はちゃんと次に必要としている方に受け渡します。

店に戻ってから荷造り仕事を少々。いつもお買い上げありがとうございます。その後は例の仕事の続き。

・・・外は雨。涙雨だろうか。

1日店

朝から快晴。出かけたいよなぁ、こういう日は・・・。

店を開ける前に一仕事終える。開店してからは本の整理。ただひたすらに・・・。その甲斐あって、2週間前までにワタシが買った荷物はきれいに棚に並んだ。途中、約1ヶ月ぶりに甘露通信の在庫データを更新する。お待たせしました。

先日お邪魔した結婚式の写真が上がってきた。当日はちゃんとしたプロの方がコンタックスRTS2を片手に立ち回っていらっしゃったので、ワタシはシロートとしてあまり気合を入れずにシャッターを切っていた。そんな雰囲気が濃厚な写り方(^^;。いーかげんってことです。
教会堂の中が思っていたよりも暗くて、ペンタックスの露出計も少しだまされている(^^;。間接照明の明かりを拾うと露出不足のカットが出るわけ。こういうときには恥ずかしがらずにフラッシュを焚くのが正解。フラッシュのカットに被写体ぶれなどの失敗はなかった。
AFカメラの弱点の一つに、ピントが合わないとシャッターが切れない、というものがある。ピントが合わなきゃシャッターを切ってもしょうがないじゃん、という意見もあるだろうが、絞り気味にしていればおおよそのピントで全体は写っているように見えるもの。妙な厳密主義はシャッターチャンスを逃すという欠点を生む。
動態予測フォーカスという高級機にしか搭載されていない機能がないと、ビュビュっと細かくAFを合わせているうちに被写体は通り過ぎてゆく。中級機MZ-5の明確な欠点である。
こういうときにはAFをはずしてMFで被写体を追うか、MF機を使ったほうがよい様だ。そういえばプロの方はコンタックスRTS2というMF機を使っていた。

ライカのレンジファインダーカメラだと、広角レンズ・ズミクロン35mmを着けていたこともあるが、おおよそのピント位置で大体写っている。明確にはずしたカットは出なかった。やはりカメラは慣れているものを使うのがいいみたいだなぁ。(アタリマエ(^^;)

写真の出来はともかく、皆さん楽しそうに写真に収まっている。佳日が甦ってくる。

閉店後、妙義山まで出かけてきたというオヤジからTEL。明日は仕入れが2件重なっているという(^^;。朝から大変だ。

出品など

昨夜、仕事を終えた後、借りてきたDVDを1本見てしまった。

トム・クルーズのヴァニラ・スカイ。途中で眠くなったら停めて寝てしまおうと思いながら、見始めたら一気に・・・(^^;。

この映画に出てくる主人公はハンサムでお金持ち。ある日、嫉妬に狂った元恋人に捨てられたことを詰られる。一緒に乗った車の暴走事故で半身不随のようになってしまう。急に周りから疎外される主人公。現実に耐えられなくなった彼は夢を売る会社と契約を結ぶ・・・。テーマは夢と現実。

現実社会とはいったいなんだろう、と見終えてからつくづく思った。手の感覚や目で見たこと、耳で聞いたことを、脳は電気信号として受け取って”現実”を感じている。夢は?これもまた今までの経験のようなものが寝ている最中の自我が薄れたとき、脳の中を駆け巡っている電気信号なのだろう。脳が情報のやり取りに電気を使っている以上、どんな内容もいずれ読み取られ、解析されてしまうような気がする。

それはさておき、映画を見ながら頭に浮かんだのは「マトリックス」だった。この映画も、現実世界を丸ごとコンピューターによるデータで仮想世界として作り上げてしまった。一生目覚めず、夢を見続けていれば、現実と夢の区別などなくなってしまう。
空想と現実。地上世界と平行世界。今生きている自分は本当ではない、という感覚。こういう感覚をテーマにした映画や物語に何度か巡り合っていた気がする。誰もがふと考えることなのかもしれない。

今ここでキーボードを叩いて日記を書いている自分の姿。これはもしかしたら布団の中でスヤスヤと寝ながら夢の中で描かれている自分の姿なのかもしれない。夢の中で「これは夢かもしれない」と考える自分。現実と夢が入れ子状態。夢の中の自分が「この生活が夢だったらどうしよう」と心配したりして・・・。
映画になるくらいだから、こんなことを考えている人は沢山いるのだろうな、きっと。

朝は7時半起き。霧雨の降る中、9時過ぎに店を出て、中央市会へ出品に向かう。月曜日の地下駐車場は大変な混雑だった(^^;。とにかく停めるのが精一杯。台車で3階に上げると、3階も荷物で大混乱していた。むむむ、これが月曜日の午前中か。
昨日の結婚式の主役を含め、中央市の経営員さんたちはそんな中もくもくと働いていらした。どうかがんばってください。

店に戻り、1日本の整理。これは現実の自分、と確かめながら。

佳日 その2

「夢の中へ」の演奏が終わると、今度はわが明古が誇るエンターティナーお二人、HIDEさんとOさんのショーが始まった。

パンチのカツラにサングラス。西部警察のテーマに乗ってバズーカ片手に飛び入って来る二人。会場の皆さん、あまりのことにちょっと失笑気味(^^;。それでも、次から次へと繰り出すマジックに、会場の(特にお子さん)皆さんは釘付けに・・・とまでは行かなかったかな?(^^;。ハンカチがスティックになったり、花になったり、何もないボックスから花が出てきたり・・・。1000円札を1万円札に変えるマジックでは、会場のY先生も参加。1万円に変わったときに「ああ、そのままでいいから返してよー!」と突っ込みを入れられる場面も。
今回マジック初挑戦のOさん。見るわれわれもちょっとひやひやしながら。ミルクを新聞紙に入れて消すマジックを成功させたものの、新聞にちょっと残ったミルクが勢いよく払った瞬間ビャッと飛び散り、新郎新婦席にミルクシャワーとなって降り注ぐというハプニング有り(^^;。
スプーン曲げマジック。会場にいらっしゃる全員にスプーンが配られ、HIDEさんの案内どおりに精神統一。曲がった人と曲がらなかった人が出たみたい(^^;。ホントはね、これにはタネが・・・(^^;;;いえ、バラすのやめときましょー。

最後、HIDEさんが白い紙で作った薔薇の花に火を点けて、一瞬のうちに赤い薔薇に変えるマジックで〆め。いいだしものでしたねー。お疲れ様でした。

恒例のブーケトス。新婦さんのお友達がキャッチ!感極まっての涙。いいですねぇ。そこかしこでフラッシュが光る。おめでたい日に写真は付き物ですなぁ。ご結婚おめでとうございます。

いい気持ちをお土産に西麻布からバスに乗る。雨は上がっていた。渋谷から東横線。店に戻ったら「今さっき仕入れたんだよ」という本が山のように積み上がっていた。日常回帰(^^;。さあ、仕事だ!

友人の一生の記念日に立ち会えることは、その時間を共有させてもらった我々にとっても佳日となるのです。佳い日をありがとうございました。

佳日 その1

明古で一緒に働いているMさんがご結婚されるという招待状を、少し前に頂いていた。

今日がその日。あいにくの雨がぱらついていたが、14時半からの挙式に備え、カメラ2台(M6とMZ-5)を携えて地下鉄でカトリック麻布教会を目指した。六本木駅で降り、もうすぐオープンの六本木ヒルズの横を歩く。曇天を貫くでっけぇビル・・・。

式が始まる。とてもクラシックな教会堂の中へ通された。明古、中央市の経営員皆さんが集合。明古事業部からもお二人いらっしゃっていた。バージンロードを花嫁と一緒に歩く紋付袴の青年。Mさんだった。なんだかそのミスマッチが妙だったけど、彼の体型にはとても似合っていた。
式次第が進む中、彼らお二人が選んだという聖書の一説が朗読された。
「マタイ6章」:自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養って下さる。思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。(以上)
ワタシはキリスト教徒ではない。それでも素直に心に響く言葉だった。普段世俗にまみれて暮らしている我が身。たまにこういう荘厳な雰囲気に身を浸すのも悪くないと思う。

新郎新婦退場。大変沢山の人が入っていたから、出るまでにしばらくかかる。そのまま同じ教会の敷地内にある集会場で開かれる披露パーティーに案内された。用意されたお料理は参加された方の手づくりという。うーん、すばらしい。まして、ここに並んでいるシュークリームは新郎Mさんお手製とか・・・。そうか、こういう特技もあったのね。
会場が暖まってきたからか、ストッパーをはずしたシャンペンがポンッ!と音を立てて蓋を飛ばし、ジョバジョバと噴出す。そんな光景があちこちで展開。なんだかおめでたいけどもったいないね。
会場にはよくTVでお顔を拝見する街歩きの達人、Y先生の姿。特徴的なヘアースタイルは今日も決まってます。

新婦Mさんのお友達が約1週間前に結成したというバンドの演奏が始まった。「夢の中へ」井上陽水さんの曲って結構スタンダードになっているんだなぁ。
ギャラリー
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