甘露日記

古本屋甘露日記 http://www.kanroshobo.com

2003年11月

金曜、明古

いつのまにか快晴。

でもなんだか様子が変だ。蒸し暑い?。雨上がりの南風。バカ陽気。

今日は明古で大量出品が予定されているとFAX通信が入る。それを見たオヤジは乗り気になり「明古に行く」と言い出した。
午前中の仕事を早めに仕上げなければならなくなった。ちょうど先日来工事をしていただいた建築屋さんから請求書が届けられた。近所の金融機関の口座だったので振り込みしに行く。機械の前で操作すると、なんと同一支店から同一支店口座への振込みにもかかわらず手数料315円も取ると表示が出た(!)。なんで???とアタマの中がハテナマークで満たされているうちにカードがペロンとATMから出てきてしまった・・・(--;。理由のわからないカネは一銭だって払う気はない。そのまま金融機関を出た。
店に戻ってくる道すがら、やっぱりハテナマークは消えず、そのうちに怒りマークに変わってくる。合点がいかなかった。
とはいえ、今日は金曜日。来週は三連休である。今日中におカネを振り込まなければならない、とすでに怒りマークでいっぱいになったアタマは冷静さを欠いていた。PCでネット振込みすると、他行からの振込みにもかかわらず262円で済んだ。ほおれ見ろ。やっぱり315円は高すぎるじゃないか。ちょっとだけ気持ちも収まったところで店を出る。オヤジが行くのならワタシは早く帰ってこなければならない。電車に乗る。暑い(^^;。

バカ陽気のせいで気分が収まらない。なんだか入札もそこそこになってしまった。まあ今日はオヤジがかなり買うことになるだろうから、ワタシまで買ったらそれはそれでタイヘンなことになる。すでに昨日の市会で買った本はカーゴ半分に達していた。

すぐ店に戻り、ご送金いただいた分の荷造り。久しぶりに本の整理、と忙しくすごす。夕方になってネット銀行から振込み拒否の知らせが入った。該当口座なしだそうな(--;。何度も確認したがどこにも間違いは無い。まるで嫌がらせ。実名を出すと中傷と言われそうだからあえて伏せるけど、ひどいもんですな(^^;。
ここでなぜか冷静になれた。マイナスxマイナスでプラスになったか(^^;。請求書と現金をつかんで建築屋さんへ直接支払いに行った。領収書とタオルまで頂いた。最初からこうすればよかった。もうこの”振込み拒否金融機関”を信用しないことにした。あえて名は伏す。

深夜、昨日買ったDVDを1枚見る。

市場へ

天気が悪い。

昨日からFAXで大量出品のお知らせ。今日は是非にでも市場へ行かなければならないと思った。

その一方で仕事もたまっていた(^^;。オヤジが昨日受けた電話で朝仕入れに行く予定有。ごく近所だったので歩いて行くことにした。雨が降っていた。
どうやらお引越しをされるらしい。棚に入っているここからここまでをご処分されたいとのご意向。ウチ向きの本は少なめ。その事情を包まずにお知らせすると「あ。引き取れる本を抜き出していただいて結構ですよ」と、まるで拍子抜けするくらいお客様は要領をわかっていらっしゃる。そりゃありがたいです。「カンロショボウさんのあとに実は○○○マートさんに来てもらうことになっているんです。あそこの買取値は一冊○円の世界ですけど、捨てたい本まで全部持っていってくれるから便利なんですよ」・・・(^^;す、すごい。なんて事情通でいらっしゃるのだろう。本屋の使い分けがきっちりと出来ていらっしゃる。「○○○マートさんは本の内容は見ないで奥付と定価だけを見て判断しているみたいですよ。でもカンロショボウさんはちゃんと本を見て評価してくれてますからね」ええ。ウチはちゃんとした本はちゃんと買わせていただきますよ(^^)。それにしても、新古書店の買い方ってすごい割り切り方なんですねぇ・・・。初めて知りましたよ。

いろいろ教えて頂いた上に本を買い取らせていただきました。ありがとうございました。

昼飯を食べてすぐに電車に乗り込む。一新会だ。雨の神保町だけど昼休みなのか人通りは多い。
昨日から仕分けをされたという荷物が2フロア分並べられていた。ついあれもこれもと入札。先週買った本がそのままになっているというのにどうしたことか(^^;。本を目の前にするとつい買いたくなってしまう。本屋の本能か・・・。

明日の明古も大量出品が予定されているので、少しでも店の本を片付けておく必要がある。途中渋谷でインディ・ジョーンズのボックスDVDを買う寄り道をしたものの、早めに店に戻った。すると、郵便がご送金の前金を運んできており、お茶もそこそこに荷造り作業に取り掛かることとなった。
17時ぎりぎりまで仕事をし、間一髪閉局1分前に滑り込む。今日発送するべき本はすべて発送できた。ほっと一安心。

夕食後はご注文品へのメール書き。買ってきたDVDを横目でチラチラ(^^;。いつもありがとうございます。

今日も1日店

朝は8時過ぎに起きる。

部屋の改装が終わって今度は一時ダンボール箱に入れて避難させていた荷物を徐々に戻すことになった。
そのまま戻すのでは芸が無い。せっかくだからいろいろ考えながら戻したい。要るものと要らないもの。また、手元に置いたほうがいいものと相でもないものに分けて考えたい。少し片付いて余裕が出来たこともあり、某有名通販会社が発行しているカタログから棚を二つ発注した。今日の午前中に届き、早速女房が息子と一緒になって小さい方を組み立てた。

TVの上の空間を埋める鉄パイプで出来た比較的華奢な棚。あまり重いものは載せられない、となると本は駄目。文房具のあまり重くないものをいくつか置いたら「あとはどうしよう・・・?」となってしまったらしい(^^;。先に載せたいものがあったわけでもなく、工事が終了するまでのしばらくの間に棚のない不便さに慣れてしまっていたのかもしれない(^^;。
そうなると棚も無駄になってしまうのかしら。まあいいさ。

もうひとつの棚は本棚。ちゃんとした木製で、配送から届いた段ボール箱はかなり大きくて重かった。3階まで上げるのに一苦労する。まだ開梱していないのだけど、もしかしたら作っても入れる本が無いなんてことになるかも・・・な(^^;。

少し落ち着いた気持ちで丸1日オークションの出品作業に当たる。とにかくネタはすでにたくさん買ってある。入力する時間がほとんど取れない日が10日くらい続いてしまった。遅れを取り戻すためにもがんばって仕事仕事♪。

夕食はさんま鍋。鍋物に付き物の水菜なのだけど、最近息子も女房もあまり好きじゃなくなった、という。サラダならおいしいのだそうだけども。代わりに買ってきたのが「豆苗」。とうみょうと読む。グリーンピースのかいわれ大根といった感じ。言い換えると発芽したえんどう豆。青々としてとても元気がよさそうで、茎も背が高く、可食部分も多い。鍋に入れてもクセの無い味で水菜の青臭さに嫌気がさしていた子供たちもウマイと言って食べる食べる。あっという間に豆苗はなくなってしまった。かなり入った一袋で100円と激安。鍋物の時にはお試しあれ。

夕食後はオークション落札品のメール書き。少しまとまった数は久しぶりかも。いつもありがとうございます。

1日店

朝起きて快晴。

昨夜どんなに遅く寝ても子供たちが学校へ行く以上朝は決まった時間に叩き起こされる。子供部屋が無いということは夫婦の部屋なんてのも無いわけで、子供起きればワタシも起きるしかない(^^;。
起きたはいいけど二日酔い。のろのろと昨日いただいたご注文品のメール書きから始める。2日間店をあけると、いや、休日が入ったから3日あけたことになるのか、店の棚の様子がちょっとわかりにくくなっている。そんな日に限ってお電話でもご注文を頂き、わたわたする(^^;。どうもスミマセン。
女房の家事が一段落してから店をあけ、そのまま女房に店番に座ってもらった。今日はオヤジたちが休みの日。これだけ晴れればまたどこぞの山へ嬉々として出かけたことだろう(^^;。
ワタシは2日間でたまってしまった発送荷物を荷造る。やっと発送しに山ほど抱えて郵便局へ持っていくと郵便のところが行列になっていたりして(^^;。やはり彼か。イライラ。

女房には先日の愛書会展で回収した封筒整理をしてもらう。一段落してからは本の入力をお願い。オヤジが愛書会の売れ残りをデータ入力用に整え始めたので、女房の仕事は増える一方だ。ワタシはオークション出品作業。先週今週と自分の仕事がほとんど出来ず、売り上げも落ちていた。

娘の幼稚園で懇談会があったりして女房の仕事はたびたび中断される。ワタシも女房もここのところ時間的余裕が無い生活が続いている。
17時直前にも荷物を抱えて郵便局へ。やっぱり郵便のところが行列。窓口にはやっぱり彼。もはやあきらめた(^^;。下手に期待をするから裏切られる。最初から期待をしなければ少なくとも裏切られることは無い。

夕食後は疲れているのか猛烈な睡魔に襲われる。仕事を中断して15分仮眠。少しだけアタマが覚醒し、トータス氏のラジオを聴きながら仕事を続行した。

東京古典会大市会二日目

朝は今日も10時に古書会館集合。8階で点呼。

10時半より3階会場で開札開始。ワタシは今日も札改めにあたる。
昨日とほぼ同じ日程が消化され、最終開札は17時半。ご入札にいらっしゃった方々はヌキをお受け取りになるまで会場にいらっしゃる。その間に古典会経営員主任さんの指示で地下会場の片付け作業をしばし。3階と4階では荷撒き作業も終わって、品物の付け合せが行われているはず。昨日の荷物はすでに各フロアで合体済みらしい。たっぷりの作業人員で余裕の市会運営。ありがたい。

あくまでも感想ながら・・・。出品されている品物の最低価格は10万円となっている。つまり、封筒が付いて我々の前に流れてくる品物はすべて少なくとも10万円以上と評価されている本である。二日目の作業も後半に差し掛かると、すごい金額で取引される発声に感覚が麻痺したのか、10万円という最低価格で取引された品物がとても安い品物と錯覚してしまいそうになる。ここが落とし穴だ。
普段の生活では10万円というと一財産という感覚がある。大げさかもしれないが、1ヶ月働いていただく給料を考えたとき、10万円は決してハシタ金にはなりえない。

10万円の品物がとても安く思えるのはこの市会にいる間だけ通用する”錯覚”に過ぎない。

市会が終わって古書会館を1歩外に出れば、不況が板に付いた平成ニッポンの寒風吹きすさぶ浮世だ。ワタシのような庶民は”一時の夢を見せてもらったのだ”と覚醒し、金銭感覚を元に戻す必要がある。高い本を取引されている方々はワタシとはまったく違うご商売をされている。そのお仕事内容をぜんぜんイメージ出来ない以上、また、一時に数千万円仕入れすることに対して”人生を賭ける”ような想いをしなければならない感覚がある以上、扱うことなど夢にも思ってはならない、と。まあ、ワタシのような小心者はこれくらい思っていて丁度いい(^^;。

解散は19時過ぎ。打ち上げ会場に案内していただいた。すずらん通りに新しくできた居酒屋。23時過ぎに2次会へ。白山通り沿いの飲み屋。その店を出たのは25時過ぎ。方向が一緒なのでタクシーにRTくんと一緒に乗り込む。帰ったのは26時過ぎ。それからPCを開けたところ、ご注文の山が出迎えてくれた。いつもありがとうございます。
逆にとても仕事をする気にならなくなってしまった(^^;。

倒れこむようにして就寝は26時半。

東京古典会大市会初日

今日は古典会大市会の初日。二日間かけて古典籍の優品がオークションにかけられる。

ワタシは現役経営員の方々ともにお手伝いに出ることになっていた。朝は10時集合。少し早く出て昨日ライカに込めてしまったフィルムを消化するべく、日曜日で誰もいない神保町の町並みを撮影してから古書会館へ。レンズはもちろんズミクロン35mm。そういえば誰も歩いていないすずらん通りってのはなかなか撮影する機会がないよなぁ・・・。

置き入札と回し入札の併用という古典会独特の入札方法。10:30から3階会場に陳列されている本がその場で開札される。ワタシは今回札改めというお役目。実は初めての経験だったが、封筒と落ち札に何と何と何の情報が記入されていればいいのかを経験上ある程度わかっていたので、あれこれ考えながら古典会経営員主任さんと相談してその場で仕事を組み立てた。ともあれ、最初は普段と勝手が違うこともあり、わたわたとまごつく場面も正直言ってあった。(^^;スミマセン。
3階を開札し終わってから地下会場へ移動し、回し入札と中台入れ替え方式の入札が併用されながら本がどんどん開札されていく。開札担当の経営員さんは10人ほど。品物と封筒が一緒に回ってくると、封筒を開けてどなたが書いた札が一番高いのかを判断して封筒に結果を記入する。
その結果が間違っていないかどうかをチェックするのが札改めのお役目。確かに経営員をやっていた頃の経験が役に立つ仕事なのだけど、ここを通過したら間違いがそのまま通ってしまうため、かなり神経を使う仕事。疲れます。

お昼は豪華なお弁当。おいしいおいしい。食後は少しゆっくりと昼休み。古書会館最上階にあるテラス(組合員以外は入れません)で吹き抜ける風に当たる。今日はまるで夏のような陽気。青空にヘリコプター。なんでも高橋尚子が走るマラソン大会開催中とか。風に乗って沿道で声援を送るファンのざわめきが聞こえてきた。

午後も引き続き開札と札改め。途中お茶休憩を挟みながらもスケジュールは順調に消化され、最終開札が17時半。初めて聞くような金額が発声される。その別世界的高値に驚いたり(^^;。
発声終了後、お手伝いの経営員さんとともに各階に散り、明日開札される品物を各フロアに撒く作業。その作業が終了して19時過ぎ。夕食のお弁当をいただいて解散となった。

明日も10時集合で今日とほぼ同じ仕事に従事する。
ギャラリー
  • 2024.3.27. 定休日2
  • 2024.3.26. 定休日
  • 2024.3.25. ほぼ1日店
  • 2024.3.24. 新宿御苑
  • 2024.3.23. 土曜日
  • 2024.3.21. 定休日3
  • 2024.3.22. 寒い
  • 2024.3.20. 定休日2
  • 2024.3.19. 定休日
記事検索
アーカイブ
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

  • ライブドアブログ