甘露日記

古本屋甘露日記 http://www.kanroshobo.com

2006年08月

2往復

今日も夏の終わりを思わせるような曇り空。意外と涼しい。

と思ったら朝飯を食べる頃に雨。こういう天気が多い。今日は明古がある。早めに発送の作業を済ませてから出発する。
一渡り入札。ううむ、あれもこれも出てるなぁ。いい値段になりそうな・・・。ここでその値段に付いていくのかやめるのかはワタシ次第。やはり突っ張って行くべきだろう、と思う自分と、でもこれくらいの値段じゃないと売値が思い浮かばないよねぇ、と思う自分が葛藤する。結局両者が納得しそうな”落しどころ的数字”を書いてしまう(^^;。これで落札できるようなら苦労はないのだが・・・。

入札を済ませた頃、昼飯へ誘われた。古書会館近くの蕎麦屋さんへ。食べ終わって皆さんは古書会館へ戻られた。ワタシは一人本屋へ入ってしばし逍遥。文庫本のコーナーをウロウロと歩くも読みたいと思う本に巡りあわず。そもそもここは置いてある本が多すぎてどこを見ていいのやらという感じだ。これだけ揃えてあるとむしろ迷ってしまう気もする。最近本の面だし陳列が流行っているが、それは本の背ばかりズラリでは目的の本が探せないことに端を発していると思う。背っていくら見ていてもアタマに入ってきていないものだ。
まあ、消費者って沢山あると見つからないといい、絞ると欲しい本がないと嘆くもの(^^;。
地下鉄路線図が実際の地図の上に重ねてあるものを買って出る。地下鉄の駅に貼ってあるといつまでも見てしまうあの地図だ。
帰りの電車で早速折り畳んで広げる。すると早速そこかしこで変な箇所が・・・(^^;。多分ワザとやってんだろうなぁ。でもなんでわざわざこんな一目でおかしいとわかる形で書いてあるんだろう?

店に戻る頃には晴れ間。女房とお茶を飲んでから荷物の回収しに再びクルマで神保町に向かう。ふとこの二往復する時間がもったいないのでは?と考える。となると昼ごろにクルマで古書会館付近の駐車場に停めて入札して、終わる頃にクルマで乗り付けて荷物を回収して帰る、ということになるか。パーキングメーターは1時間300円。調べると付近の駐車場はおおよそ1時間600円だった。高い。5時間居たら3000円になってしまう。
北の丸公園の駐車場が穴場だ、と聞いたことがあるが・・・。うむ、確かに安い。

適当な折り合いを付けた札はやはり弱かった。ワタシにとって主要な本はみんな持っていかれた(^^;。
帰りは道が混んでいた。店に戻れたのは19時。すぐに夕食。
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GR

朝から晴れ。布団を干す。

朝飯を食べ終わって仕事を始めるころになって外が暗くなってきた。と思ったが早いか、バリバリっと雷が落ちた。娘のキャっという悲鳴が上から聞こえた。それくらい唐突だった。
とたんに豪雨。なんだか亜熱帯のような天候ではないか。こういうのをスコールというのでは。
しばらくしたらさっきの勢いがウソのように晴れ間。ありゃなんだったのだろう・・・(^^;。

今日は交換会へ行こうと思っていた。先週が夏休みだったので、支払いも溜まっていた(^^;。別に不払いしていたわけじゃありませぬ。お休みだったのですよ。
靖国通り。カーッと照りつける真昼の日差しに道行く人もヤレヤレといった表情。ワタシも汗だくでTシャツはビッショリ濡れている。きっとワタシもヤレヤレな顔をしていたはずだ。

入札を終えて秋葉のYカメラへ向かう。なんだ毎回行ってんじゃんか(^^;。今日は何か買うつもりではなく、先日故障したGRを修理に出すため。全然前向きではない。ん、もう。こんなことで販売店に行かなきゃならない消費者の気持ちを考えて欲しいなぁ。不良品は売・ら・な・い・で。
向かう途中、お蕎麦屋さんの隣にあるカフェの店先に硝子でできた鯉が二匹。涼しげだった。

GRを受付けてもらう。係の人に何を言っても始まることではないが、一応一くさりぶつけてみた。このカメラ保証期間中に二度も壊れたんですが、この機種って故障が多いですか? もちろん知らないんだと思うが、係の人は適当に答えてごまかしていた。代わりにもらった修理票の備考欄に「今回で二回目の修理です。しっかり修理して下さい。」と書き込んであった。少しはワタシの怒りが伝わったらしかった。修理から戻ってきたら・・・どうしてくれようか。

店に戻る。とっとと仕事を開始。発送荷物は少なかったので、すぐに出品作業を始めた。さすがに8月は仕事に集中できる時間が少なかった。それがちゃんと売り上げの数字に表れていた。9月はもっとがんばって数字面でも上げていかないと、な。
昨日、一昨日と東北へ行ってきたオヤジたち。二日目は山で土砂降りの雨にたたられたらしい(^^;。まあ、今年はしょうがないよ。ウチも天気はあんまりよくなかったから。

夕食後も仕事。
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エアコン

毎日蒸し暑い日が続く。

それでかどうかは知らないが、エアコンがついに壊れた。スイッチをONにしてもランプが点滅するばかりで動かない。買ってから11年と少し。まあ使用頻度を考えればよく持ったと思わなければならないだろう。すでに以前1度修理をお願いしているので、今回はあっさりあきらめた。そのときの修理代が高かったからだ。

買い換えることに決めて、まず思い出したのがジャパネットのチラシ。たしかまだあったはず、と新聞を積み上げてあるところから引っ張り出す。あったあった。随分高性能のモデルを特価69800円と書いてあった。すぐに電話をかけて頼んでしまっても良かったのだが、ここでハタと立ち止まり、ネットで検索をかけてみようと思いつく。検索してみてよかった。8月も終わりに近いこの時期、量販店では在庫処分セール中だった。取り付け工事費サービス、送料無料の文字が躍る。しかも価格は59800円だった。別に高性能じゃなくてもこの価格ならいいや、と即決。ポチっとした。

で、古いエアコンの取り外し・リサイクル費用が別にかかる。こちらは法律できまっていることでもあり、サービスなどはなし。それでも貯まっていたポイントを使ったりしたので総額6万円ほどで済んでしまった。ジャパネットでは送料や工事費もさらに追加されるので実際の支払額は9万円近くになる。

エアコンの場合には取り付け工事の日程を決めなければならない。そのあたりをどうするのかな、と思っていたら、夜になって電話がかかってきた。「今混み合っておりますので29日になりますが。」それでお願いします。「それでは追って業者さんの方から時間などの連絡があると思いますので」ということだった。エアコンのような家電でもネットで発注ができるという世の中。消費者の都合はどこまでも優先されていく・・・。

にしても、エアコンのない日があと一週間続くのか。ここに来て夏が終わりかけているのが不幸中の幸いだが、朝起きると着ているTシャツは汗でビショビショになっている(^^;。早く取り付けて欲しいものだ。

夕食に日光のお土産・刺身湯葉が出る。つるっと一口。おいしい。結構高いけどね・・・(^^;。
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1日店

長時間の運転と少し短い睡眠時間。メ一杯の予定(^^;。

旅行は確かに疲れる。なら行かなければいいじゃないか、と言われれば返す言葉もございません(^^;。まあそれでも行きたいのが旅行ですよ。疲れなんていつかは取れるもの。旅行はいつでも行けるものじゃないからね。

今日からオヤジたちが旅行。ウチのクルマは東北道を2往復することになった(^^;。もっともオヤジたちは福島まで足を伸ばしていたが。
福島となるとワタシはもう新幹線での移動を考える。ただ、やっぱり高速道とガス代をあわせてもクルマの方が断然安いんだよねぇ。運転のウデに覚えのあるオヤジとしては新幹線で移動という選択肢自体が存在しないのかもしれない。辛いのはその運転に付き合わされる同乗者だが・・・。

昨夜は帰ってから日付が変わるまでずっと仕事三昧だった。日記を書こうと思ったが睡魔に襲われて思うに任せず、さわりの部分だけ書いてHPを更新してから寝た。寝ることに関しては旅館ではなかなかうまくいかない。まず枕が低い・やわらかい。ワタシは高めで硬い枕が好きだ。今回も座布団を枕に敷いて高さを調節した。次に布団。大抵羽布団だがこれじゃあ暑過ぎる。案の定娘は布団を蹴飛ばしてぐるぐる回っていた。ただ寝相が悪いんじゃなくて暑くてじっとしていられないんだと思う。まあ、旅館は真夏だからってタオルケットを出すわけには行かないか・・・(^^;。羽布団だと高級に見えるからねぇ。

そんなわけで、今朝は昨日の日記書きから仕事開始。3000字になったから昼前までかかってしまった(^^;。こんなことばっかりやっているから仕事が進まないんだよね。でもやらなくちゃ気になって仕事にならないけどね・・・。

実質ルーティン仕事に戻れたのは昼過ぎだった。なんとなく眠くて能率がなかなか上がらなかったが、夕方過ぎからラジオを聴きだし、どうにか軌道に乗せた。GLの軽さがいい。

夕食後もラジオ。聴いていると石田衣良氏がゲスト。IWGPの作者だ。氏の考えによれば現在の就職難はベルリンの壁崩壊に端を発しているらしい。曰く、共産主義体制が崩壊して全ての国が資本主義となり、全世界的に競争時代に突入してしまったため、ということだ。企業は常に競争を強いられ目先の利益を追わざるを得なくなっている。
だが、リストラもほどほどにしなければ、いずれ消費者が消費できなくなり、消費不況が起こる。氏の視線はマクロからミクロまで幅広かった。
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竜王峡から世界遺産日光

旅館の朝。7時に目が覚める。

夜中はずっと雨が降っていた。雨粒が屋根を夜通し叩いていた。ポタンポタン、パラパラッというそのリズムがなんとなく心地よかったのか、気になることはなかった。
朝飯も部屋食。部屋は6人部屋だったから広くて良かった。食べ終わって早々に出発する。天気は曇りながらも雨は上がっていた。今日はまず竜王峡へ行ってみることにした。
クルマで鬼怒川を川治温泉方面に進んでいく。途中コンビニに寄って水を買っておきたい。ちょうどいい場所に大きな駐車場を備えたコンビニがあった。おおっと、珍しい建物が隣にあるぞ。おかめと天狗の看板も効いてる「鬼怒川秘宝殿」だった。熱海も有名だけど、鬼怒川にもあるんだね。これってやっぱり新婚旅行のメッカだった頃の名残なのかしら。
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すぐとなり竜王峡の駐車場は無料。みやげ物屋が軒を連ねる鳥居をくぐって急な九十九折の階段を降りていく。大きな滝が現れた。名前は虹見の滝という。竜王神社という立派な名前の神社が大岩の上にチョコンと座っていてなかなかのもの。虹見橋という素敵な名前の橋を渡り、整備された遊歩道を歩くことにした。
最初ぴょんぴょんと皆の先頭を歩いて「あしもとごちゅういくださーい」なんて調子よかった娘も、あたりが薄暗くて水気の多い場所を歩いているうちに心細くなってきた様子。湿地を飛ぶ大きなトンボを嫌がるなどかなりナーバスになってきた。20分ほどでむささび橋に到着。袂にある茶屋の椅子に座って一休みさせてもらった。
出発する。すぐ横に水芭蕉群生地なんてある。夏なのでもう大きな葉を茂らせていたから、あの水芭蕉のイメージではなかった(^^;。
深い緑の天井。湿気が多くひんやりとした空気。サンショウウオの生息地があったり、そこかしこから水が流れて鬼怒川へ小さな滝となって流れ込んでいる様子といい、山紫水明を地で行ってる場所だ、と思った。

ぐるっと峡を軽く一回りした格好。案外平坦な道を歩いて駐車場に戻る。気がつけば汗びっしょりだった。熱い空気でじっとりとかいた汗ではなかったのでむしろ気持ちいい。これぞデトックス。オヤジたちが山歩きにはまった理由はこんなところにあるのだろう。女房に背中を拭いてもらったり。さっき買った水は空っぽ。一休みのつもりでみやげ物売り場をしばし逍遥する。お土産に蕗味噌や湯葉を買う。子どもたちのリクエストで湯葉ソフトクリームを買って食べた。
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日光へ向かった。ウエスタン村のある交差点から裏道へ入る。

いわゆる広域農道。あたり一面田圃風景。もう8月も終わるというのに垂れ下がる穂はほとんどない。そのど真ん中を走る車はウチのほかになかった。専用道のつもりで快走。神橋の袂に出て東照宮を目指す。土産物屋の駐車場に停めて参道へ向かう。砂と砂利の混じった広い広い参道は背の高い木々に囲まれて涼しい風が吹く。東照大権現の鳥居をくぐって表門前で拝観券を買う。大人1300円。いい値段だな。

入ってすぐに三猿の神厩舎。猿の前で記念写真を撮る人多数。三つ並ぶ神庫のうち中神庫は修理中だった。正面に陽明門。小学校の修学旅行で来て以来か。参道の石畳では通路として足りないらしく、玉砂利の上に木で補助参道が敷いてある。世界遺産登録後確実に参拝者が増えた事情が読み取れる。
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絢爛豪華という表現が東照宮には当てられることが多い。ところが以前森山大道さんの写真を見たときにはそんな雰囲気は感じられなかった。モノクロで大きく切り取られた陽明門は重く沈んだトーンから浮かび上がるように描かれ、ポジティブな美しさとは無縁だった。ゾッとするような妖気を含んだ姿として表現されていた。
日本のバロックと美術史家は言う。たしかに簡素さで人びとを魅了する日本文化の特徴からはかなり離れた形式だと思う。過剰なまでの装飾。作られた当時は今以上にキンキンきらきらしていたのではなかろうか。なぜこれほどまでにバロック的な装飾が施されたのだろう。

眠り猫の門をくぐり石の廊下と階段を杉木立のなか進んでいく。ちょうど本殿の真北裏側に奥宮があり、東照大権現の墓所となっている。江戸時代はこの奥宮へ入ることの許された者は将軍様のみ。こうして拝観料さえ払えば誰でも入れる世になってまだそれほど経っていないという。
見る人が見なければ見たところで「ふーん」で終わってしまう可能性は高い。信仰とは見たか見ないかにはたぶん関係ない。信じる人の心の問題だと思う。宗教施設としての東照宮と、美術的観光的施設としての東照宮がこうしてせめぎ合っている。

曇り空で涼しいとはいえ、階段を登ってきたので汗だくだった。竜王峡といい東照宮といい、今日は昇り降りする場面が多い。階段がすべて石で出来ているので、降りるときも慎重に。何人もビデオカメラを持った外人さんとすれ違う。皆さん非常に興味深い様子でレンズを向けていた。
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本殿に上がり係の人のお話を聞く。

曰く、徳川家康公が戦乱の世を終わらせ、それ以降の近世256年間は戦のない世の中となった。これは世界史上ほかに例がなく、東照大権現様は平和の神様として祀られております、とのこと。なるほどそれはその通り。ただし、その平和が破られたきっかけは日本人自らが欲したわけではなく、大砲をぶっ放して脅す某国に開国を迫られたからだ。256年間日本人が平和に過ごす間、世界は大航海時代を経て帝国主義の時代に突入していた。日本はいきなり食うか食われるかの世界へ投げ出されることになった。食われる、とは、言わずもがな列強の植民地になるということだ。実際アジアの多くの国は列強によって植民地化されていた。艦砲外交を得意とする某国は今も昔も全くやり方を変えていない。

この東照宮の建築群は着工からわずか1年半の間に完成されたという。ものすごい突貫工事だと思う。それも幕府の権威を高める効果を果たしたものだろう。
それにしてもなぜ日光だったのか。風水的な意味から江戸の鬼門に東照宮を置いて守る意味があった、とも云われているが、高速道路を使ってぶっ飛ばしても3時間かかる場所である。この場所に建てられたことの意味はなんだったのだろう。
いずれにせよ、現代に至っても各地には各地を代表する観光地があり、その中心に神社仏閣が位置している確率は高い。
係の人のお話は本殿の中の装飾や彩色に使われている岩絵の具へと進み、ほんの少し修理するだけで2万円くらい費用がかかることなどが説明される。最後にお守り販売の宣伝があって話しは終わった。

陽明門から出て本地堂(薬師堂)へ進む。ここの天井は鳴龍で知られる。神仏習合の結果、鳥居をくぐった境内の中にお寺も入る。中には神将像が並ぶ。鳴龍最初の絵は薬師堂とともに焼失したため、堅山南風が復原した二代目。説明する方が打つ拍子木が天井と床で共鳴して”鈴のような鳴き声”に聴こえる。ここでも最後にお守り販売の宣伝があって話しは終わった。
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境内は飲食禁止。ちょうどお昼時に入ってしまい、娘はお腹減ったとなんども訴えていた。全部拝観終わり、参道を降りて先ほどクルマを停めた土産物屋の2階で昼飯を食べることにした。思っていたよりも東照宮が禁欲的な場所で、土産物は売るが食べ物は一切売っていなかった。
湯葉を使った定食が手ごろ価格だったので女房とワタシはそれを頼む。息子はカツカレー。娘はハンバーグライス。食べ終わって土産物を見てから14:30に帰路についた。

渋滞を恐れていた。羽生PAで休憩を取り、インフォメーションを見た。するとこの先で事故渋滞があり、通過に2時間掛かるとある(^^; 最悪だ。冷静になってパネルを見ると、外環道で池袋線に入って迂回すればそれほどの渋滞はない、とわかった。すぐに出発する。善は急げ。
高速道から首都高へ入ってその道のギャップに驚く。まず路肩がない。道が狭くてルートが右へ左へグニャグニャと振れた。高低差も尋常とはいえないほどだと思う。確かにこれで事故が起こらないほうが不思議だ。地下の本で有名な三宅坂付近も通過する。自分の運転するクルマで通過することはほとんどないから、かなり新鮮な気持ちがした。地下で新宿への分岐がある。これは世界の道路の常識では考えられない構造と言われている。まず初めにトンネルがあった、と思えば不自然さはないが。

ほとんど渋滞もなく目黒線へと抜けた。あとはガラガラ。中原街道もすいていた。いつもの道だった。丸子橋手前の和食ファミレスで高い夕食を摂り、店に戻った。19時を少し過ぎていた。お疲れ様。

子どもたちは寝るだけだが、女房は旅行の後片付けに、ワタシは仕事に追われた・・・(^^;。旅行もいいけどコレが大変なんですよ。
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EDO WONDERLAND NIKKO

家族旅行の日。今回は鬼怒川に宿を取ったので、まずは日光江戸村へ行ってみようということになった。近場とて気合を入れて朝は5時起き。6時過ぎには出発した。クルマの中でパンをかじりながら羽田から湾岸へ入る。そのまま葛西まで進み左折。あとはひたすら北上し、川口から東北道へと入った。羽生PAでいったん休憩。お腹すいたということだったのでホットドックを買って食べた。その場でパンをレンジで温め、千切りキャベツと焼いたソーセージを挟んでくれた。値段のわりにおいしかった。まだ7時過ぎという時間だったが、PAはかなり混雑していた。気合を入れたつもりで6時には出たがこんなの普通らしかった(^^;。
宇都宮から日光宇都宮道路へ。ここからはガラガラ。今市ICで降りて一般道。ナビの案内のままに進んでいくといつの間にか到着。江戸村の極手前にある民間駐車場に入る。600円でわずかながら安かった。空はあいにく曇り空。晴れ女どうした?さすがに山間部は厳しいか。

9時過ぎに到着。入場料は割引券を使っても4人で13000円と結構なお値段。実はワタシはここを訪れるのが二度目。大学の卒業旅行で来たから、ええとかれこれ16年前(!)か。よくぞ残っていてくれました。門の内側ではお侍のカッコをした人がズラリと整列。「おはようござります」と大きな声で挨拶。なんとなく恐縮しながら進む(^^;。
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さて、ここは江戸の町並みはもとより、数々のショーが売り物だ。入り口でもらった劇場開演スケジュールを見ながらどうするかを検討。あと20分ほどで始まる「大忍者劇場」から見ることにする。列に並ぶ。見る見る行列は伸びていった。
曇り空で雨も落ち始めた。蒸し暑い。汗を拭きながら待っていると開場。入るとき白い半紙を渡された。劇場内は冷房がきいていて涼しく、一息ついた。それほど広くない劇場内はほぼ満席となった。まずは前説から始まる。曰く「写真撮影はご自由でござる」。あ。そうですか。「お配りした紙はおひねりにお使いください」とのこと。なんだか大衆劇場のようだねぇ。場内大笑いの前説で観客をあっためてから本編が始まった。
ま。お芝居のことはあまり多くコメントしません(^^;。でも、舞台を立体的に使った仕掛けは、終盤のアクションシーンで効果大だったと思う。服部半蔵と真田幸村・猿飛佐助の死闘。終わった後の舞台挨拶。乱れ飛ぶおひねりの雨。
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そのあと、すぐに花魁ショーの会場へ。開演すると花道を使ったかんたんな花魁道中から始まる。この独特の八の字な歩き方。三歩進んで二歩下がる、のような、効率を度外視したなんとも優雅な姿だった。ここでも前説でおひねりの説明が。満員の場内が沸く。
花魁遊びの様子はほどほどにここでもいわゆる典型的な時代劇世界が描かれる。人情モノにして最後をまとめるのがお約束か。もうちょっと太夫の立ち居振る舞いを見たかった気もした。
外に出ると昼飯でも食べようかと言うことになった。江戸の町並みを再現した通りの両側にはあれこれと食べ物屋が並んでいる。どの店もそばとかうどんを出すようだが、良く見ると「らーめん」や「かれいらいす」なども文字も。「ここへ来てカレーはないでしょ」という女房の意見もあり、茶店風のそば主体の店へ。ワタシと息子は定食。娘と女房はそばを頼んだ。そばはちゃんと手打ちだった。
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12時から屋外の櫓下で水掛竜神升神輿の巡行が行われると予定表にある。行ってみると升を重ねた形の神輿が屋外ステージ上に置いてあり、程なくして町人姿の行列が入って来た。良く見るとさっきの忍者劇場で颯爽と演技していた人も居る。皆さん休みなしって感じだね。真田幸村も服部半蔵も練り歩く沿道から水を掛けられてびしょびしょになりながら神輿を担いでいた。これは夏休み限定のイベントらしい。

外は雨が降ったり晴れ間が出たり。より一層蒸し暑い感じ。汗がダラダラと出る。北町奉行所で遠山裁きのショーがあるので並ぶ。ここが一番人気らしく、開演が近づくと行列はどんどん長くなっていった。奉行所のお白洲が再現された劇場。満員で立ち見・補助席まで出た。役者の科白にアドリブが混じる。「やはり夏休みはありがたいのう。9月からが正念場じゃ。」まあ本音だろうね(^^;。
人情モノを基本に適度なギャグが入って子どもたちも楽しみやすいステージだった。娘は最後おひねりを投げていた。
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最後に水芸を見る。あまり期待していなかったが、始まってしまえば面白く、一体どうやって水を操っているのかな、と思う。こういう伝統芸能をナマで劇場形式にしてやっているところが貴重。映像で見るとつまらなく思えるようなネタだとしても、ナマで直に見れば迫力もあって楽しめるものだ。劇場という空間がきっとそういう効果を生み出す装置なのだろう。「思っていたよりもずーっと楽しめたよ。」と女房。普段結構クールな意見を吐く女房の褒め言葉。

16時過ぎに出て鬼怒川温泉方面に向かう。程なくして今日の宿に到着。チェックイン。汗を流しに大浴場へ。少し熱めの湯に半身からゆっくり浸かる。はあ、いい湯だ。シーズンは過ぎたのか、お客は少ないようだった。誰かの鼻歌を聴きながらゆっくりした。
18時から部屋で夕食。鮎を頭から齧り、生湯葉を刺身のように醤油で食べる。ビールがウマイねぇ(^^)。旅行には欠かせない。すき焼きまで食べてお腹一杯。ひと寝入りしてからさっき撮った写真をPCに取り込んで女房とざっと見る。皆寝静まってから日記を書き始めた。

温泉に入っても日記病は癒えません(^^;。
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