甘露日記

古本屋甘露日記 http://www.kanroshobo.com

2007年07月

往復

朝から曇り空。

朝飯を食べながら「探偵学園Q」を見る。だんだん普通のドラマになってきた。話の展開にまったく意外性がない。最終回まで興味が続くだろうか・・・(^^;。

荷造り作業を鋭意。午前中で一区切り。交換会に出かけることにした。今日は大量、とFAXで案内も来ていた。
東横線の車内ではふたたびYMO本を読んでいる。この本を読んで以来、ラジオを聴いていないときにはずっとYMOとその周辺をiTunesで聴いている。彼ら3人にとってみれば初期のYMOは悪くいえばお遊び、よくいえば実験の場だったことがだんだんわかってきた。音楽にコンピューターが入ってきて、その方法論が面白くてずっと遊んでいた状況、のような。
そのうちにだんだん音楽的な志向の違いが出てきたのがBGMのころ。一旦分裂しかけてテクノデリックで思い切りやってYMOは終わりにしたかったようだ。YMOが散開したとき、そのコンサート映像を大みそかにTVで見ていたが、ご本人たちの思いとは裏腹にファンを含めた周りの人たちは熱狂していたことを思い出す。
YMOへの思いも3人それぞれに温度差があって、細野さんも教授もテクノデリックで終わっている。同じことをやっても仕方ない、ってことから、YMOとしてやるべきことが見つからない状況になったらしい。それで歌謡曲路線へ。でも細野さんは「浮気なぼくら」で歌謡曲を作っているつもりはなかったと語る。「FOCUS」も「LOTUS LOVE」も「WILD AMBITIONS」もエコーなしだったりしてしっかりYMOしている。

今日は一新会。入札を終えてから昼飯は讃岐うどん。つけうどんを頼んだら麺が長くてうまく食べにくかった(^^;。最後には1本づつ汁につけて食べた。ありゃどうやって食べるのがタダシイのかな・・・。生姜が効いてなかなかうまかった。

店に戻って荷造り作業をしばし。アラーキーの全集(21巻付き)が売れました。お買い上げありがとうございます。
夜は石川台まで往復する。
11246歩 7.30km 104分 593.4kcal 18.6g
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ほぼ1日店

朝から曇り空。梅雨はしばらく続く、とラジオ。

朝飯を食べながら録画しておいてもらった「失われた文明」を見る。実はシリーズになっており、続けて見てきた。今日見たのは最終回のマヤ文明について。中米の熱帯雨林。ジャングルの奥深くに点在するピラミッド。ここがかつてマヤ文明が栄えていた場所だ。
熱帯雨林にもかかわらず、このあたりには川がない。地表付近に石灰岩の層があり、これが大雨が降っても水を素早く吸い込み地層深くまで排水してしまうかららしい。そのため、水の確保が国を治める根本となった。
石灰岩を掘りだして細かく砕き、水を混ぜて塗り固めると漆喰となり、水を通さない。マヤの人たちはその性質を利用してピラミッドのそばにおおきな貯水池を作り上げた。6万人が生活していたとされるためか、その規模はかなり大きい。

南米の高地に栄えたインカ帝国とともに、この地域にはミイラ文化があった。それは祖先崇拝ともつながる思想だ。何年か前にかはくへナスカ展を見に行ったときにもミイラが展示されていた。祖先・死者を想う気持ち。それは日本人も持つ感情ではなかろうか。
いわゆる世界宗教としてのキリスト教、仏教、イスラム教にはこうした祖先を崇拝するという考え方はない。人間を超越した存在を敬うという考え方が主体だ。
大航海時代、スペインはこの地に黄金を求めて攻め入り、マヤ文明もインカ帝国も滅ぼした。王は直接武力で処刑されたが、住民はスペインが持ち込んだ疫病によって大半の人が死に絶えたという。そしてキリスト教を布教しミイラをことごとく破壊した。高度な技術を持ち、ほぼ完全な自給自足体制があり、互いに大きな諍いも起こすことなく暮らしてきた文明は滅ぼされた。

なるようにしかならないのが歴史ではあるが、インカやマヤで達成されていた技術は略奪と破壊によって後世に伝わらなかった。もし両文明が現代にまで続いていたとしたら、どんな姿に発展していたのだろうか。現代は未だに近代(モダン)を発展させたパワーゲームという名の世界秩序が主権を握っているが、それとは一線を画す価値観を以て世界を見渡す視点が彼らから提示されていたかもしれない。現在が最良とはとても思えない。滅びた文明の中に今目指すべき理想があったとて不思議はない。

ほぼ1日店で仕事。夕食後、久し振りに雪谷まで往復する。
8495歩 5.51km 79分 451.3kcal 13.6g
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1日店

朝から雨。梅雨も最盛期か。
朝飯を食べながら、女房が借りてきたDVD「ゆれる」を見る。主演はオダギリジョー。ほか出演者、香川照之、そして真木よう子。
売れっ子カメラマンである弟・猛(オダギリジョー)が母親の法事のために故郷へ帰る。故郷にはオヤジさん(伊武雅刀)と兄・稔(香川照之)が営むガソリンスタンドがあり、そこで給油してから家に到着するもすでに法事は終わりに近かった。
ガソリンスタンドには幼なじみの智恵子(真木よう子)が働いており、猛は彼女をクルマで送り、彼女の家で関係を持つ。猛にしてみれば大きな問題と思わなかったが、智恵子にとってそれは大きな気持ちの変化となった。弟の帰りを待っていた兄。お互いを探りながらの二人のやり取りはなかなか深い。
翌日、小さいころ両親に連れて行ってもらった渓谷へ3人で遊びに行く。はしゃぐ稔。智恵子は東京で生活したい、と猛に迫る。そんな彼女をはぐらかす猛。追う智恵子。そして、渓谷を渡る吊橋の上で事件は起こった・・・。

兄弟の話である。この中で兄はオヤジの仕事を継いで真面目に暮らしていた。幼なじみの智恵子には恋心を抱いていた。まだ独身だった。東京で自由に暮らしている弟がうらやましかった。
弟には故郷を捨てた引け目があった。オヤジからは少しうとまれている。故郷に来るとそういう自分のネガティブな部分を直視せざるを得なくなる。意図して動いたわけではないが、そういう想いを抱かせる故郷を滅茶苦茶にしてしまいたかったのかもしれない。

吊橋の上で何が起きたのか。観客は最後の方まで見せられない。遠くから一部始終を見ていた弟。智恵子は間もなく死亡する。事件は事故ということで一旦決着が付くのだが、稔の“自白”によって運命は転がりだした。

兄弟という関係の微妙な距離感。お互いのお互いに対する想い。そして、日常と非日常の錯綜。法廷という“でかい鏡”の前で自らを曝したときにゆれる自らという存在。ラストシーン、二人は一体どんな会話を交わすんだろう、と思った瞬間にエンドロール。すごい映画だった。

外は雨。荷造り作業を午後まで鋭意。いつもお買い上げありがとうございます。終了後はオークション出品作業開始。ペースを回復しつつあります。夕食後はオークション落札品のメール書きをして日記書き。これから「デス・ノート」を読みます。
1072歩 0.69km 11分 56.0kcal 1.3g
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往復

三連休最終日。朝から晴れ。
台風は日本の南岸を通って行ったため、昨夜は北風が吹いて涼しかった。実際、台風が海上を通ると、その付近の海水がかきまぜられて若干水温が下がるらしい。台風もまた自然の恢復力を示す現象なのかもしれない(詳しくはしらないけど(^^;)。

ご入金がほとんどないため、愛書会展の発送作業を午前中いっぱい。午後は交換会へ出かけることにした。土曜日の南部入札会でほとんど買えなかったもので・・・(^^;。いいお値段でした。
新丸子駅のホームに立つと、日は差しているが東京方面は曇っている。やはり晴れ間は一時的か。台風が東に進んで行ったということは、未だ梅雨前線が関東南岸に存在することを表している。北へ進むとそのまま梅雨明けだったんだけど、もうしばらく梅雨らしいね。

車内では読み返すべき本を2冊ほど持ち込み、継続して読んでいる。どんどん新しく本を変えて読み進めていくのもいいが、気に入った本ならもう一度読むと細かいところがアタマに入ってくる気がする。それはそれで必要な作業だと思っている。

神保町。さすが祝日、人が全然いないや・・・とはならず、結構混雑していた。スーツ姿の会社員さんたちはもちろんいらっしゃらない代わりに、ご家族連れや女の子がグループで楽しそうに歩いていた。へえ、意外ですね。神保町も人の流れが変わりつつあるのかしら。

交換会で入札を終え、昼飯を簡単に済ませる。このまま直で帰るのももったいなくて、どんより曇り空のなか、散歩することにした。靖国通りから淡路町。神田多町2丁目の交差点を通って神田駅前に出る。煉瓦の高架橋はいつ見ても壮観だ。ここは祝日の影響がモロに出て人通りがかなり少ない。いつもここに来ると撮るラーメンのサンプルは今日も健在。そのまま今川小路前を通過し、日銀を横眼に大手町へと歩いて行く。中央線のガード下を通って東京駅。もう復元工事は始まっている様子。丸の内線に乗るために地下へ。ずっと工事中だったこのフロアも新丸ビル開業に合わせて新装成っていた。それにしても広いなぁ・・・。これくらいだと電車が走れるんじゃないかしら。

店に戻って仕事再開。夕食後も仕事を続けた。今日のノルマ、なんとかこなしました(^^;。
6796歩 4.41km 61分 377.5kcal 9.6g
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ブレッソン展~続けて散歩

台風とのことだが、雨風ともそれほどでもない。実際新幹線も停まっているが、ここではそれほど強いとは思えない。

朝飯を食べながらDVD「デス・ノート」後編を見る。あれだけ前編でストーリーが崩されていながら、よく最後まとまったな、と思った。でも、決定的な場面でライトがごく単純なミスを連発する。残念ながら天下の秀才には最後まで見えなかった。まあ原作からは設定などがかなり離れてしまっているので仕方のないことだとは思うけど・・・。それでも「まとまった」と思ったのは、出演している人の迫力だったのかな、と感想。また原作が読みたくなった。

昼飯に茹でたトウモロコシを食べてから竹橋まで出かける。ブレッソンの回顧展が開かれていた。雨の日曜日だし、すいているだろうと思っていたら大きな間違い。場内はかなり混雑していた。
早速見始める。おそらくライカで撮影された映像たち。それは時に詩情に富み、時に残酷なまでに鮮明な描写で鑑賞者をとらえる。氏は1930年代から写真撮影を開始し、ヨーロッパはもちろん、アメリカ、東洋諸国、インド、中国、日本、ソビエト、と世界中を訪れて作品を残している。現在よりもずっと世界が“世界”らしく振舞っていたころの風景と情景。それぞれの国がそれぞれの風土に合った考えを持ち、生活を送っていたころ、と思わせる絵も多い。
掲示されている作品が多い(!)。きっとここに並んでいるものの何百倍もネガがあるに違いない。氏の写真には「決定的瞬間」というフレーズが付いてくるが、それは結果にすぎないのではないか、と思った。とにかく写真を撮って撮って撮って撮りまくったのではなかろうか。世界中でそうして撮りまくっているうちに“何かが”氏に“降りてきた”ような気がする。もちろん、そういう神がかり的なことが起きるのも、撮影者である氏の才能のなせる技であることは疑いない。
氏は写真についてこんな言葉を残している。「写真は私にとって、持続的な注視から湧き上がってくる衝動と言えるものであり、それは瞬間とその永遠性とを掴みとろうとするものだ。デッサンは、意識が瞬間に掴みとったものを、筆跡によって精緻に描きだすものだ。写真とは瞬時の動きであり、デッサンは思索なのだ。」
1970年代になって、氏はライカを捨て、デッサンに没頭するようになる。写真の人、と思っていたブレッソンは、実は絵画を描く目を持ってカメラを握っていたのだった。
写真好きなら絶対に見るべき写真展でした。
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ブレッソン展を見終わり、図録を買って出る。すでに過ぎた台風の影響で少し雨が降り出す。あわてて竹橋駅に駆け込んだ。
渋谷に戻り、Bカメラに寄って写真に必要な小物を買い、その足で久しぶりに釣具屋へ行って小物を買う。雨はやんでいた。このまま帰ってしまうのが惜しくなり、歩いてみることにした。
渋谷川沿いに明治通りを歩く。川の水は台風接近にもかかわらずほとんどない。明治通り下には東横線の地下線が建設中。地下鉄副都心線はほぼ明治通りの下を走ることになる。ちなみに明治通りは後藤新平が帝都復興事業として造った道。地下道は当時からあったとか、地下道の上を道にしたとか、そんな都市伝説のような話もある。両側の商店は物販がほとんどなく、飲食店ばかり。空テナントがかなりある。入れ替わりも激しい模様。
並木橋を右に折れて山手線を跨ぐ。もう代官山エリアだ。とたんに街の佇まいが変わる。台風接近で看板などを出してない店も結構あった。そのまま旧山手通りにぶつかる交差点から中目黒方面へ。高架下の店がほとんど閉店している。この間新聞に載っていたが、この高架線の耐震工事をするので立ち退きということらしい。中には戦前から営業していたお店もあったようだが、店の前に張り紙一枚で閉店していた。祐天寺方向に伸びる高架下にもお店がずらりと並んでいたが、ポツポツと閉店しているところがあるものの、元気に営業している店もある。つい眺めながら歩いているうちにもう一駅歩くことになった。
途中、いきなり線路沿いの道が途切れてしまい、突然住宅地に放りだされた。初めて来る場所にはこういう楽しみがある。道は一方通行路でかなり細く、まっすぐじゃないところがいい。きっとどこを歩いてもいつか大通りにぶつかるか、東横線に戻れてしまうはずだが、しばし住宅地の細い道を逍遥して楽しんだ。空にはいつのまにか晴れ間。真横から夕陽が覗いている。
入口にSLの車輪(実物)が置いてある幼稚園とか、店内が鉄道博物館と見間違うくらいグッズだらけのカレー屋さんとかを見つつ、祐天寺駅到着。新丸子と同じ急行通過駅にしては広いロータリーを持つ立派な駅前だった。
もうちょっと歩けるかな、と思ったがやめた。多摩川の鉄橋を電車で渡るとき、眼下の流れはコーヒー牛乳色のドップドプだった。

店に戻ったのは18時半。娘のリクエストで借りてきたドリフのDVDを見ながら冷やし中華の夕食。食べ終わって少し居眠り。目がさえたところで荷造り作業開始。23時過ぎから日記を書き始める。今日も充実した1日だった。
9906歩 6.43km 94分 517.1kcal 13.6g
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往復

朝から雨。九州では大雨が降っているとTV。

三連休だというのに思いっきり台風。ちょうど三連休かけて日本を横断するらしい。やってくれますな(^^;。

朝から荷造り作業。いつもお買い上げありがとうございます。昼前には一段落したのでオークション出品作業開始。先々週たまたま交換会がお休みという思わぬ事態があり、作業がちょっと滞りがちなまま来てしまったが、今週は昨日一昨日で買ってきた本があるので一歩前進といった状況。モチベーションもわずかながら上昇中。

土曜日はあまりラジオを聴かずに集中して仕事。一段落したころにお茶の時間。母親が草餅を買って来てくれた。うまいねぇ。昔っから食べてる味です。

16時過ぎに昨日入札した南部入札会の荷物を引き取りに出かける。雨だ。午前中よりも少し強く降っている。ラジオを聴きながら五反田までの往復。道はそれなりに混んでいた。

結局仕事は進んだような進んでいないような・・・(^^;。6月にかなり頑張った反動が来ているのかもしれない。そういうときは、キープでもペースを落としてでも、とにかく続けることを心がける。止まったらアウト。それがルール。

夕食を食べてからオークション落札品のメール書き。雨で散歩は中止。明日は暴風雨とのこと。
2325歩 1.51km 22分 126.3kcal 2.5g
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